スペイン語男性名詞・女性名詞とは?〜単語の一番最後に注目してみよう!〜

こんにちは。皆さんは主にラテン系言語にある「男性名詞」「女性名詞」とはなんぞやと思ったことはありませんか?

何が男性で何が女性なのか。

日本語や英語にはない概念なので最初は戸惑うかもしれません。

また、言語を複数学習していると男性名詞と女性名詞が逆な時もあると思います。例えば「スペイン語では男性名詞なのにフランス語では女性名詞だった」など。

しかしここで一つ言えることは

へ〜、そんな概念があるんだ

以外深く考える必要はないということです。スペイン人の友人に「名詞の性って何?」聞いても知らないといっていました。そんなものです。そしてネイティブでも名詞の性を間違えることもあると言っていました。心配する必要はありません。

さて、本題に入る前に定冠詞と不定冠詞の形だけ書いておくので曖昧な方はご参照ください。

(単数/複数)定冠詞不定冠詞
男性名詞el/losun/unos
女性名詞la/lasuna/unas

こちらの記事も合わせて読んでください。定冠詞と不定冠詞について詳しく解説しています。

男性名詞と女性名詞の規則

スペイン語のそれはとても規則正しいです。体感で7割近くは一目見たときにどちらが正しいか迷わず分かります。語尾をみればほぼ全てがわかります

生物に関する名詞

生物に関する名詞はその生物の性別と相対関係にあります。

男性名詞→ padre, chico, gato(左から順に父、男の子、オス猫)

女性名詞→ madre, chica, gata (母、女の子、メス猫)

その生物の性別によって変わります。

しかし全ての動物がこのように規則的なわけではありません

例えば「ballena(クジラ)」はこの形しか存在しません。オス・メスで区別するならば、「la ballena macho」「la ballena hembra」と言います。このようにオス・メスが同じ形の生物は多数存在します。

(cf. macho→オスの、hembra→メスの)

生物以外の名詞

名詞全てが生物に関わるということはありません。例えば「机」はどちらなのか。もちろん法則があります。

oで終わる単語は男性名詞

「o」で終わる単語はほぼ全て男性名詞です。

Diccionario(辞書)、Cielo(空)、Viento(風)など

例外: mano(手), radio(ラジオ)←radiodifusión,

   foto(写真)←fotografía, moto(バイク)←motocicleta

上記の例外のように一部「o」で終わっても女性名詞のものが存在します。Mano 以外は縮小されて「o」で終わっているだけで元の形は女性名詞なので、男性名詞ではなく女性名詞になります。

aで終わる単語は女性名詞

「a」で終わる単語はほぼ全て女性名詞です。

Mesa(机), Rueda(タイヤ), cuchara(スプーン)など

例外: mapa(地図), problema(問題), idioma(言語),

   día(日), tema(テーマ), sofá(ソファ)

例外はややこしいですが、逆に言えば例外を丸暗記しておけば残りの「a」で終わる単語は女性名詞です。

or で終わる単語は男性名詞

Amor(愛), tenedor(フォーク), dolor(痛み)など

例外: Flor(花)

これと同じ形で女性名詞になるパターンは下で説明します。

ción, sión, dad, tadで終わる単語は女性名詞

Conversación(会話), Impresión(印象), Universidad(大学), Libertad(自由) など

これは例外なく女性名詞です。

その他の名詞

名詞の中には上記の法則に当てはまらないものも存在します。そのような名詞に出くわしたときは調べる以外の方法はありません。

心臓→ El corazón (男性名詞)

道→ La calle (女性名詞)

これらは名詞とセットで冠詞を言うと覚えやすいかもしれません。

重要な例外

ここで例外が一つだけあります。アクセントのある「a」もしくは「ha」で始まる女性名詞の単数形は、「el」をつけます例えば、「agua」という水を意味する単語はアクセントが前の「a」にあります。その時は女性名詞であるにも関わらず、「el agua」となります。

el ave, el aula, el ansia など

ただし注意していただきたいのは女性名詞であることに変わりはないということです。前後にくる形容詞は女性形です。

これはラテン語から派生するときに変わったものなのだそうです。

人の国籍を表す名詞

次に国籍を表す名詞をみていきましょう。(日本人、スペイン人など)

その人が男性であれば語尾が「o」、女性であれば語尾が「a」

アルゼンチン人→ Argentino, Argentina

メキシコ人→ Mexicano, Mexicana

中国人→ Chino, China

例えば女性が「私はメキシコ人です。」というならば、Soy mexicana. となります。

男性形が子音で終わるとき

男性形が japonés のように子音で終わる時は男性形に「a」 をつけましょう。

日本人→ Japonés, Japonesa

スペイン人→ Español, Española

ドイツ人→ Alemán, Alemana

「私はドイツ人です」と男性がいう場合、Soy alemán. となります。

ense で終わる国籍

ごく稀にですがこの形で終わる言い方をする国籍があります。そのときは男女問わずに形は変わりません

アメリカ人→ Estadounidense

コスタリカ人→ Costarricense

「私はアメリカ人です」を男性が言おうが女性が言おうが、Soy estadounidense. となります。

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人の職業を表す名詞

次に職業を表す名詞をみていきます。(俳優、教授など)

基本的に国籍と同じで、男性であれば「o」、女性であれば「a」で終わる。また、男性形が子音で終わるものを女性形にするには「a」を男性形の後ろにつけるだけです。

本屋さん→ Librero, Librera

教授→ Profesor, Profesora

これらは全く国籍と同じです。

ante, ista で終わる職業に関する名詞

このときは先ほどの「ense」同様、男性でも女性でも形は変わりません

Cantante(歌手), Estudiante(学生), futbolista(サッカー選手), economista(経済学者)など

ただし、区別するときは最初に記載した定冠詞・不定冠詞を使います。例を挙げると、

El cantante canta muy bien. → 「その(男性)歌手はとても上手に歌う」

というように「el(男性名詞の定冠詞)」をつけて区別します。女性歌手の場合 la cantante となります。

(単数/複数)定冠詞不定冠詞
男性名詞el/losun/unos
女性名詞la/lasuna/unas

その他例外

職業の中には上のどのパターンにも当てはまらないものも存在します。

俳優・女優→ Actor, Actriz

王子・王女→ Príncipe, Princesa

王・女王→ Rey, Reina

これらは法則性も何もないので覚えるしかないです。

まとめ

いかがでしたか?以上が男性名詞と女性名詞の見分け方になります。正直な話これを間違えたからといって意味が通じないということは絶対にありません。先ほども言った通りネイティブも間違えることはあります。間違いを恐れずに自信を持って会話をしましょう。

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