こんにちは。筆者のチャボンです。この記事ではスペイン語3種類の受動態を説明しています。
その3種類とは「ser受動文」「estar受動文」「再帰受動文」です。
そもそも受動態とは?
受動態とは?
受動文とは、主語が能動的に行っているものではなく、「誰か(何か)」によって影響を受けているものを表す時に使われる文です。
日本語の「〜される」に当たるものです。
スペイン語3種の受動態
それでは3種類の受動態を簡単な例文とともに見ていきます。
それぞれ少しずつ意味合いが異なるのでうまく使い分けましょう。
1. ser受動文(主語+ser+過去分詞)
ser受動文は主に書き言葉として使われます。<主語+ser+過去分詞>の形を覚えましょう。
この場合の過去分詞は主語となる名詞の性と数に一致します。
過去分詞についてはこちら:スペイン語過去分詞の作り方と用法まとめ
El libro fue escrito por mi papá.
→この本は父によって書かれた。
Un amigo mío fue arrestado.
→私の友達は逮捕された。
La puerta fue rota por los ladrones.
→その扉は泥棒によって壊された。
La profe es respetada por todos los estudiantes.
→その教授は全学生から尊敬されている。
ser受動文では「(人)によって」を言うために「por+行為者」をつけることが多いです。
前置詞 por について:スペイン語前置詞一覧porとparaの使い分け
2. estar受動文(主語+estar+過去分詞)
estar受動文は何らかの影響を受けた後の状態を表す時に使われます。<主語+estar+過去分詞>を覚えましょう。
estar受動文の時も、過去分詞は主語となる名詞の性・数に一致します。
El restaurante está abierto ese día.
→レストランはその日開いている。
Ella está acostada en el cama.
→彼女はベッドに横たわっている。
Estoy ocupado ahora.
→私は今占められている。(=私は今忙しい。)
*再帰動詞を過去分詞にする時は「se」の部分を取り除く必要があります。(acostarse→acostado)
estar+現在分詞と混同注意
「estar+過去分詞」の受動態と「estar+現在分詞」の現在進行形を混同しないように注意してください。完全に意味が変わってきます。
ここで質問です。この二つの文章の違いはわかりますか。
- Estoy sentado.
- Estoy sentándome.
1番は過去分詞、2番は現在分詞が使用されていますが、、
正解は
↓
↓
↓
1番は「座っている」という状態、2番は「今座っている」という行為を表しています。
実は2番の「Estoy sentándome.」は少し変な文です。なぜなら「座りきる直前の中腰の状態」を表すことになるからです。
この絵のように「座っている状態」を言いたい時は「estar+過去分詞」の受動態を使う必要があります。
3. 再帰受動文(Se+他動詞の3人称)
再帰受動文は主語が人以外で、かつ特定の人から影響を受けているわけではない時に使われます。形は<Se+他動詞の3人称>です。
「他動詞」という部分にも注意しましょう。自動詞だと普通の再帰動詞になり、受動文を表すことができなくなります。
再帰動詞について:スペイン語再帰動詞「~se」の使い方まとめ
Se venden autos acá.
→ここでは車が売られています。
Esta casa se construyó hace 10 años.
→この家は10年前に建てられました。
Se pone un libro en la mesa.
→一冊本が机の上に置かれています。
ではここで質問です。これらの違いはなんでしょう。
- No veo.
- No se ve.
正解は、、
↓
↓
↓
1番は前に大きな人が立っているなどの理由で自分だけが見えない状態、2番は自分だけでなく物理的に皆が見えない状態です。
まとめ
これらの3種は意味合いが異なります。うまく使い分ける必要があります。最後に同じ動詞を使った例文を3種に分けてみます。復習がてら区別してみてください。
- La casa es construida por los arquitectos.
- La casa está construida en la región.
- Se construye la casa este mes.