<例文付き>スペイン語前置詞一覧〜por, paraの意味の違いと使い分け〜

こんにちは。筆者のチャボンです。この記事ではスペイン語の前置詞「por」と「para」の意味と使い分けについて説明しています。

似ているようで似ていない2つの前置詞をうまく使い分けましょう。

前置詞 por

まずは前置詞「por」ですが、大まかに分けて3つの用法があります。

1.漠然とした場所

まず一つ目の使い方は「漠然とした場所」を表すときです。「〜らへん」というような感覚で訳せばいいでしょう。

El servicio está por ahí.(トイレはその辺にあります。)

Paseo por el parque todos los días. (私は毎日公園(付近)を散歩します。)

セットで覚えましょう:viajar por(〜を旅行する)viajar a(〜に旅行する) , pasear por(〜を散歩する)

  • Viajar por Europa. (ヨーロッパを旅行する。)(ヨーロッパという漠然とした場所)
  • Viajar a Argentina. (アルゼンチンに旅行する。)(特定の場所)

を使い分けましょう。

*「por」が漠然とした場所を表す一方で、確実に決まった場所を表すときは「en」や「a」を使います。前置詞「en」「a」についてはこちらの記事をご覧ください。スペイン語前置詞 de, a, enを使いこなそう

2.「〜の間」(期間、時間帯)

次は期間や時間帯を表すときです。「〜(の)間」という意味になります。

Hoy voy a caminar por 3 horas.(今日は3時歩くつもりです。)

Entreno por la mañana y estudio español por la tarde.(私は午前中にトレーニングをして、午後にスペイン語を勉強する。)

Por la mañana(午前中), por la tarde(午後の間), por la noche(夜間)

3.「〜によって」(原因など)

最後は「〜によって」という風に訳せるものですが、この場合はほとんど「por」が使われます。ただし「para」の場合もあるのでこの記事の最後に「por」と「para」の違いをまとめます。

No podemos salir por el corona virus.(コロナウイルスによって出かけることができない。)

¿Por qué?(何によって?→なぜ?)

El libro fue escrito por María.(その本はマリアによって書かれました。)(書き言葉)

他にも「por」が使われる場面はありますが、多すぎるので普段よく使われる用法を紹介しました。

前置詞 para

続いて前置詞「para」についてです。大まかな2つの用法を見ていきましょう。

1.「〜のために」(目的など)

まず目的などを表すときで「〜のために」という意味です。「por」との違いは下で説明しています。

Estudio inglés para vivir en EE.UU.(アメリカに住むために英語を勉強します。)

Fui a España para estudiar español.(私はスペイン語を勉強するためにスペインへ行った。)

Voy para verte.(君に会うために行きます。→君に会いに行くよ。)

2.「〜にとって」

次に「〜にとって」という意味です。

No es difícil para mí.(それは私にとって難しくない。)

paraに関しては基本的にこの二つの用法がよく使われます。

Por と Para 大きな違い3選

「por」と「para」には大きな違いが3つあります。

1.Por は原因・動機、Paraは直接的な目的 「〜のために」

Compro remera por mi pareja.

Compro remera para mi pareja.

この二つは日本語に直すと「パートナーのためにシャツを買う」という風に同じ訳になりますが、スペイン語では異なります。

①の方は「パートナーが原因で買う」というニュアンスが含まれます。例えば喧嘩のあと仲直りするためなどの背景がある可能性があります。(原因・動機

一方②は「自分から進んで買う」というニュアンスが含まれます。(直接的な目的)

2.Por は漠然とした時間、Para は期限を表す

Voy a Argentina por agosto.

Voy a Argentina para agosto.

①は「8月頃にアルゼンチンに行きます。」という大まかで漠然とした時間を表します。

②は「8月までにアルゼンチンに行きます。」という期限を示します。

学校などでよく使われる例文としては、

Esta tarea es para el lunes que viene.(この宿題(の提出期限)は来週の月曜までです。)

があります。提出期限は来週の月曜であり、過ぎてしまうと減点をくらうかもしれません。

3. Por は経路を示し、Para は方向を示す(バスや電車など)

Este colectivo es para Buenos Aires por Córdoba.(このバスはコルドバ経由、ブエノスアイレス方面行きです。)

このように para はある程度の方面を指し「〜行き」となり、por は「〜経由」という意味を表します。

「〜行き」という言葉は「con destino a」という言い方もあります。

例えば東海道新幹線であれば「el Shinkansen con destino a Tokio.(東京行きの新幹線)」となります。

「para」は「〜方面」というざっくりとした方向を示しますが、「a」は「〜に」という特定の場所を示す傾向があります。

まとめ

以上が大まかな「por」と「para」の違いです。しっかりと区別して使いこなしましょう。ちなみにネイティブでも間違って使うことがよくあると言っていたので大まかな意味さえ分かっていれば日常生活では問題ありません。しかし試験などでは正確さが求められるので気をつけましょう。

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