スペイン語不定詞が使われる6つの主な場面と用法を理解しよう〜簡単な例文付き〜

こんにちは。筆者のチャボンです。この記事ではスペイン語の不定詞について説明しています。

日常会話でもよく使われる形ですのでしっかり習得してください。

不定詞とは

そもそも不定詞とはなんでしょうか。スペイン語において不定詞とは「動詞を辞書で調べる時の形」です。

スペイン語の動詞は大きく分けて3種類しかありません。「-ar」「-er」「-ir」で終わり、活用をしていない形は全て不定詞です。(動詞の話であり、名詞でそれらの形で終わるものは不定詞ではありません。)

ちなみにスペイン語では不定詞のことを「infinitivo」といいます。

人称・数によって変化しない動詞の形を非人称形といい、「不定詞・現在分詞・過去分詞」がこれに相当します。

不定詞の用法6つ

それでは主な用法をそれぞれ見ていきましょう!基本的に前置詞の直後にくる動詞は不定詞です。

1.名詞として主語・目的語・補語になる

1つ目の用法は「名詞として主語・目的語・補語になる」ですが、簡単に言えば「動詞が名詞の役割をする」です。

主語の役割「〜することは」

Jugar al fútbol es muy divertido.

→「サッカーをプレーするのはとても楽しい。」

Hablar chino es demasiado difícil.

→「中国語を話すのはとてつもなく難しい。」

目的語の役割「〜することを」

Quiero comer pizza.

→「私はピザを食べることをしたい=私はピザを食べたい。」

Necesito ir a hospital.

→「私は病院に行くことを必要とする=私は病院に行く必要がある。」

補語の役割「〜すること」

Lo importante es estudiar mucho.

→「大切なことはたくさん勉強することだ。」

*形容詞を名詞化したい場合は「lo+形容詞」で表すことができる。

2.「時」の表現(después de など)

2つ目の用法は「時を表すとき」です。「después de+不定詞」、「 antes de+不定詞」、「 al+不定詞」など様々な形があります。

ただし主節と従属節の主語が一致していないときは接続法が使用されます

スペイン語接続法の活用と使う場面

después de+不定詞(〜した後で)

Lávate las manos después de regresar a casa.

→「家に帰った後は手を洗いなさい。」

antes de+不定詞(〜する前に)

No tomo jugo antes de dormir.

→「私は寝る前はジュースを飲まない。」

*「jugo(ジュース)」アルゼンチンなどで使われる。スペインでは「zumo」

al+不定詞(〜する・したとき)

No uses celular al manejar auto.

→「車を運転するときは携帯をいじるな。」

3.立て看板などにおける命令

3つ目の用法は「立て看板などに表記されている命令」です。誰か特定の人に対する命令は不定詞ではなく、普通の命令形を使用します。

No fumar.

→「喫煙禁止」

Tirar para abrir.

→「引いて開ける(引き戸)」

No entrar de acá.

→「ここから入るな」

口語では「a+不定詞」で「〜しなさい、〜するよ」という命令や勧誘を表す熟語もあります。

4.動詞+前置詞+不定詞

4つ目は「動詞+前置詞+不定詞」です。基本的に前置詞の直後にくる動詞は不定詞であると覚えましょう。

主なものは「ir+不定詞」「empezar+不定詞」「acabar+不定詞」です。

スペイン語完全不規則動詞「ir」を使いこなそう〜ir a 不定詞の使い方は?〜

Me voy a sumar.

→「私は参加するつもりです。」

Empecé a estudiar coreano.

→「私は韓国語を勉強し始めた。」

Acabo de llegar a mi casa.

→「私は家に着いたところ。」

5.義務の表現

5つ目は義務の表現を使うときです。「hay que+不定詞」「tener que+不定詞」「deber+不定詞」で「〜しなければならない」という義務を表すことができます。

「que」の直後に不定詞がくるという珍しいパターンです。

Hay que trabajar para vivir.

→「生きるには働かなければならない。」

Tengo que estudiar más.

→「私はもっと勉強しなければならない。」

スペイン語3種類の義務を表す表現の違いと使い分け

6.知覚・使役・命令などの動詞の直後

6つ目は知覚・使役・命令・放任・許可・忠告の動詞の直後にくる場合です。

知覚動詞

ver「見る」、oír「聞こえる」は知覚動詞です。

「〜するのを見る」「〜するのが聞こえる」のように訳すことができます。

Vi a María correr por ahí.(=Vi correr a María por ahí.)

→「私はマリアがその辺を走るのを見た。」

Oímos a Luciano cantar.(=Oímos cantar a Luciano.)

→「私たちはルシアーノが歌うのを聞いた。」

*知覚動詞の直後の動詞が現在分詞になる場合もあります。特に進行していることを表したいときは現在分詞が使用されます。(Vi las patos volando.→「私はカモが飛んでいるのを見た。」)

使役・放任動詞

使役動詞は「hacer」、放任動詞は「dejar」です。

  • 「hacer」→「無理に〜させる」
  • 「dejar」→「自由に〜させる」

というニュアンスを含みます。

La madre la hice reír su hija.

→「母は娘を笑わせる。」

Mi papá no me deja usar celular.

→「お父さんはスマホを自由に使わしてくれない。」

命令・禁止・許可・忠告の動詞

命令の「mandar」、禁止の「prohibir」、許可の「permitir」、忠告の「aconsejar」などがこれに当たります。

Se prohíbe fumar acá.

→「ここでの喫煙は禁止されています。」

Te aconsejo esforzar más.

→「君はもっと努力したほうがいい。」

  • recomendar(勧める)
  • proponer(提案する)
  • ordenar(命令する)
  • obligar a (義務付ける・強いる)
  • exigir(命じる)
  • consentir(許可する)

など様々な動詞が存在します。相手に訴えかけるような意味を持つ動詞の後は不定詞です。

まとめ

以上が不定詞が使用される主な場面です。日常生活でもよく使う部類に入るのでしっかり覚えましょう。

タイトルとURLをコピーしました