こんにちは。今回はスペイン語の似ている3種類の動詞「Ser、Estar、Hay(haber)」の違いと使い分けを説明していきます。
似ている3種類をどう使いこなせばいいの?
確かにスペイン語を学習し始めの時はこれらを完璧に理解するのは難しいかもしれません。特にSerとEstarの違いは日本語にはありません。しかしこの記事でできるだけわかりやすく例文とともに説明するのでぜひ理解を深めてください。
様々なタイプのスペイン語動詞↓↓↓
本質や性質を表す Ser動詞
まず ser動詞についてです。ser動詞とは「本質や性質、永続的なものを表す動詞」です。つまり日によって変わることのないものを言うときにこの動詞を使います。具体的に4つ場面ごとに事例があるので見ていきましょう。
人称 | 活用 |
---|---|
yo | soy |
tú | eres |
él, ella, usted | es |
nosotros | somos |
vosotros | sois |
ellos, ellas, ustedes | son |
*この動詞の活用は完全不規則です。もう一つの完全不規則動詞↓
1. 主語の名前や国籍、職業
主語の名前や国籍、職業をいうときはser動詞を使います。
Soy Javier. 「私はハビエルです。」
Ella es argentina. 「彼女はアルゼンチン人です。」
Soy futbolista. 「私はサッカー選手です。」
これらの場合のSer動詞の後は名詞をつけます。
2. 主語の素材、所有、出身地
この場合は前置詞の一つである「de」を伴います。所有の「〜のもの」や材料・起点の「〜から」を表す前置詞です。
La botella es de vidrio. 「その瓶はガラスでできています。」
El auto es de mi padre. 「その車は父のものです。」
Somos de Uruguay. 「私たちはウルグアイ出身です。」
「De」のあとは必ず名詞をもってきてください。
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3. 主語の性質や形
Él es gordo. 「彼は太っている。」
Los autos son azules. 「それらの車は青い。」
La silla es cara. 「その椅子は高い。」
これらの場合Ser動詞の後は形容詞をつけます。注意しなければならないのは後ろにつく形容詞は性・数が主語に一致するということです。
*Caro/a は値段の高い、Alto/a は高さの高い
もっと詳しく形容詞を知る:これで完璧!スペイン語形容詞まとめ
4. 何かが起こる場所や時間
La fiesta es en España. 「そのパーティーはスペインで開かれます。」
El concierto es mañana. 「そのコンサートは明日開催されます。」
訳し方は「開催される、開かれる、行われる」がふさわしいでしょう。
一時的な状態・変化するものを表す Estar動詞
こちらのEstar動詞は先ほどのSer動詞と真逆で、「一時的な状態・変化するものを表す」動詞です。つまりその時々で変わるものを言うときに使います。直説法現在の活用は以下の通りです。
人称 | 活用 |
---|---|
yo | estoy |
tú | estás |
él, ella, usted | está |
nosotros | estamos |
vosotros | estáis |
ellos, ellas, ustedes | están |
1. 主語のその時の状態
Ella está resfriada. 「彼女は風邪をひいています。」
Estamos felices. 「私たちは幸せです。」
Está caliente el té. 「そのお茶は熱いです。」
Estoy bien. 「私は元気です。」
日本語訳に「今」という単語を入れるとしっくりくるかもしれません。「彼女は今風邪をひいています。」「私たちは今幸せです。」などです。
例えば *Ella es resfriada. と言ってしまうと、「彼女は生まれたときからずっと風邪をひいている体質」となります。この数日風邪をひいている状態を表すためには Estar動詞を使う必要があります。
この場合も形容詞の性・数は主語に一致します。(Bien は副詞なので主語が何であっても変わりません。)
2. 特定の人や物の場所
Estoy en baño. 「私はトイレにいます。」
Ella está allá. 「彼女はあっちにいます。」
Argentina está en Sudamérica. 「アルゼンチンは南米にあります。」
特定のものが「ある、いる」を表したいときはEstar動詞を使います。
*Aquí (acá)「ここ、こっち」, Ahí 「そこ、そっち」, Allí (allá) 「あそこ、あっち」
不特定の人や物の場所を表す Hay
先ほどの Estar動詞の逆で不特定の人や物の場所を表すときに使います。この「Hay」は「Haber」という動詞の三人称単数の活用です。
今は他の人称を覚える必要はありません。(完了形に使われます。現在完了形を詳しく知る)
Hay un gato en jardín. 「庭に一匹猫がいます。」
Hay carne en la nevera. 「冷蔵庫に肉があります。」
¿Dónde hay una estación por acá? 「この辺に駅ありますか?」
(参考)¿Dónde está la estación de Osaka? 「どこに大阪駅がありますか?」
最後の駅についての例についてですが、「大阪駅」という特定の駅を聞きたいときは Estar動詞、「ある駅」という不特定の駅を聞きたいときは Hay を使います。
*不特定のため、Hay の後ろに定冠詞がつくことはありません。
まとめ
以上が似ている3つの動詞 Ser動詞、Estar動詞、Hay の使い分けになります。様々なタイプの動詞は以下のリンクからご覧ください。